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量産の値段は何枚から変わるのか?服にまつわる数字のこと③

量産の値段は何枚から変わるのか?服にまつわる数字のこと③

 

服にまつわる数字のことの3回目

 

3量産の値段は何枚から変わるのか

 

を書きたいと思います。

 

**********************

 

 

問合せを受ける中で最も多い質問であり、

それでいて最も工場側から回答を得にくい質問、

それが「いくらで縫えますか?」というもの。

 

 

サンプルだけならまだしも、問合せ段階でいきなり

パーカー30枚でいくらですか?

と聞かれてもなかなか答えにくいのが実情です。

 

 

スムーズに回答してくれるケースは1割にも

満たないんじゃないかと思います。

 

 

それは何故か。

 

 

*生地の種類

*縫製仕様の難易度

*納期までの期間

 

 

といった内容が決まっているかどうかが

分からないと答えようがないからです。

 

 

さらに細かい部分で言えば、

 

*型紙は紙なのかデータなのか

*副資材は投入するのかお任せなのか

*サンプルはあるのか?

 

で仕事としての所要時間は変わってきます。

 

 

毎年毎年一定量の仕事を出し続けていて、

何年も取引していれば細かな部分は省略

できるかもしれません。

 

しかし、そうでない大半の「服を作りたい人」

は細かいところまでクリアにしておくかどうか

は結構な差になります。

 

 

新規問い合わせの方の多くは、正直こうした

部分が出来ていません。

 

そういう細かな部分まで生産側で整理していく

のは割に合わないから、断るメーカーや工場も

多いんじゃないかなと思っています。

 

 

 

そして案外見落としがちですが、生産する側から

すると最もコストに関わると個人的に思うのが

次の3つです。

 

 

*コミュニケーション手段

*コミュニケーション頻度

*コミュニケーションレベル

 

 

一部の生産(プログラミングからのホールガーメントetc

を除けば、服の生産は人と人のとのコミュニケーションを

介して行われます。

 

 

ですので、コミュニケーション効率がよく

スムーズに生産できる案件は多少他の条件が

厳しくてもやりたい人が多いと考えています。

 

 

それくらいコミュニケーション効率が悪いと

ストレスがたまり、良い生産ができないのです。

 

 

 

例えば、テキストベースの連絡を面倒くさがり

一方的(レベル)に電話(手段)をかけまくって

納期確認(頻度)をしてくる人は最悪です。

 

もう生産の邪魔をしているだけとすら思えます。

あくまで私個人の経験に基づく、個人的な意見

ですが・・・。

 

 

ここまで極端ではないにしても、メールの文面が

言葉不足・こちらからの確認のレスポンスが遅い、

といった部分でもコミュニケーションは阻害されます。

 

 

修正や商談が多い案件も見積もりを高くしないと工場側は

やっていられないんじゃないかなと思います。要するに人

の時間は無償じゃないという意識が必要ということですね。

 

 

もちろん生産側にも言えることですが、一般的に発注側が

強い構造になりがちなので発注側がより注意した方が良い点です。

 

 

量産部分にはこうした数字にはできない前提部分で

相当に変わってくるので、きれいな答えは出せません。

ケースバイケースです。

 

 

 

とはいえ、数字にまつわるテーマですので、

最後に私自身が今のところ基準にしている

量産ロットの区切りについてご紹介します。

 

 

それは

 

 

*生産の最低ロット30

*価格交渉に応じてもいいロット(1SKU20-30枚)

 

 

という数字です。

発注金額で言えば、10万くらいの案件になって

初めて聞いてくれる可能性が出てくる印象です。

 

そういう意味では1万円を10枚、でもいいかなと

は思いますが、高単価の商品は人のお任せで作る

ものでは無いと思うので、やはり30枚が目安ですかね。

 

あとは少なくても毎月仕事を出していくのは

規模に関わらず、良いと思います。

 

 

あくまで私自身が実地で経験していることで

国内での小規模生産(300枚以下)のスポット

での話です。

 

海外生産ロットや大規模生産には当てはまらない

と思います。そして、このやり方で達成できると

しても3億くらいまでかと。(小規模アパレルでの話なので)

 

ご参考までに。

 

 

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